中小企業診断士 x ワインエキスパートの勝手に経営診断記

IT企業にて主に製造業向けのERP/IoTソリューションの営業をしております。その傍ら、中小企業診断士・ワインエキスパート・SAKE Diploma等の資格を活かし、副業でコンサルティング活動をしております。

コメダ珈琲におけるマーケティング戦略とは?

【本日のキーワード】

 ・マーケティングの4P

 

コメダ珈琲におけるマーケティング戦略

最近、自宅の最寄駅のすぐそばに「コメダ珈琲」がオープンしましたので入ってみました。ちなみに、駅の近くでコーヒーが飲める場所としては、スタバ・ミスド・マック・ガストなどがあります。新規参入してきたコメダ珈琲に勝算はあるのか気になったので、マーケティングの視点で考えてみました。

 

マーケティング戦略を考える時によく用いられるのが、「マーケティングの4P」です。「マーケティングの4P」とは、製品(Product)価格(Price)チャネル・物流・店舗(Place)プロモーション(Promotion)のことを指します。

 

コメダ珈琲でいうと、以下のとおりになります。

 ①製品(Product):コーヒー、フードなどの商品自体
 ②価格(Price):コーヒー、フードなどの価格
 ③チャネル・物流・店舗(Place):流通ルートなども通常入りますが、今回は店舗の立地・内装などだけを見ます。
 ④プロモーション(Promotion):広告、店頭でのPRなど

 

それでは、各マーケティング要素が実際どうだったかを見ていきます。

【①製品(Product)】

 通常のコーヒー等のドリンクメニューに加え、バーガー類やサンドイッチなどのフード類が充実していることが印象的でした。この辺はスタバ・ミスドに対して優位性がありますが、ガストに比べると軽食中心といった感じでした。

 

【②価格(Price)】

 私がオーダーしたカフェオレは、通常サイズで500円、1.5倍サイズの「たっぷりカフェオレ」で600円でした。これはスタバのカフェミストのTallサイズが360円ということを考えると、かなり高めの設定です。競合店がセルフ型なのに対し、コメダはフルサービス型のお店なので当然とも言えますが。
 なお、コメダ珈琲のHPを見てみると「たっぷりカフェオレ」は、お店によって500円または540円と記載されていましたが、私が訪れたお店は600円でしたので、各店によって個別に価格設定しているようです。チェーン点は価格が一律の場合が多いので、面白いなと感じました。
 ちなみに、価格については、高いことが悪いわけではなく、あえて高く設定することにより他とは違う高級なイメージを与える効果もあります。

 

【③店舗(Place)】

 私が訪れた店舗は、駅ビルに入っているので、競合店に比べると一番駅に近いお店と言えます。ただし、駅ビルの2階に入居しているので、これは競合店に比べて気付かれにくいです。この辺は、テナント料の安さも考慮してのこともありますが、外からの視線が気にならないので、女性客などが安心して入れるということもあります。定食の大戸屋が基本的に地下や2階以上にお店を設けるのも同様の理由のようです。
 なお店内は、席の幅がゆったり取られていて、隣の会話があまり気にならないような作りになっています。また、カウンター席には、コンセントが設けられているので、携帯の充電やPCでの作業が必要な場合は重宝します。なお、近くの競合店にはコンセントがあるお店がないため、個人的にはすごくありがたいです。
 その他、新聞・雑誌が揃えられているので、これを目当てに来られるリピート客も期待できそうです。

 

④プロモーション(Promotion)】

 店舗が2階にあり、1階の入り口付近も立て看板等も無いため、気付かれにくいです。アプリやLINEなども無さそうで、この辺はまだまだ改善の余地が大きそうです。

 

【全体評価】

 フルサービス型の競合店が近くにないため、一定の支持は得られそうです。個人的には、コンセントがあることは大きな差別化要素になっており、同様の需要も多く期待できそうです。

 

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